裏世界ピクニックが面白いという話

 裏世界ピクニックを読みました。女の子二人が、怪異が出まくる裏世界で遊んだり、命の危険に晒されたりする小説です。一巻目次の「1.くねくねハンティング」の文字につられて、全巻買いました。くねくねを狩るの?おもしろすぎるじゃん…ネットロアに造詣が深い訳でもないし、百合について細かく語れる知識があるわけではないので、キャラクタについて思ったことを殴り書きますね。
 いきなりすごい偏見で物事を語ります。許してくださいね。大体のオタクは、一見普通に見えて実はやばいキャラ大好きですよね。空の境界コクトーとか、仮面ライダーOOOの火野映司とか、そういうキャラ、好きですよね?僕は好きです。裏世界ピクニックの主人公たる紙越空魚ちゃんも、そういう系列の子です。この手法が、一人称視点の小説だと、めちゃくちゃ効果的なことを改めて認識しました。空魚ちゃん本人は、私は奨学金借りて文系大学に通ってるただの陰気な学部2年生ですが??みたいな面してますが、この女実際のとこはヤバイです。初めて1巻読んでる間は、廃墟徘徊が趣味のtwitterやってそうなオタク〜〜としか思えなかったんですが、随所に異常性がチラチラしてます。家族がカルト宗教にハマった末に死んでるし、そもそも廃墟徘徊の趣味自体が信徒のたまり場と化した自宅にいたくないからとかいう切実すぎる理由によるものですし…何ならこの人、くねくねに殺されかけて尚も裏世界楽しい!世間のしがらみから解放されるの最高!みたいなこと思ってますからね。私はキャラクタについて考えるとき、この人と現実で関わり合いになったらどうなるだろと妄想することがあります。例えば、BLEACHの一護なら身近にいてもそこそこ仲良くなれるかなとか、HELLSINGアンデルセン神父はカッコいいけど身の回りにいてほしくないよね…とかいった感じです。話を紙越空魚ちゃんに戻します。この子、めちゃくちゃ身の回りにいそうなんですよね。全然我を出さない、友達と談笑してるの見たことない地味な女の子、時々いません?そういう女の子の中に、ヤバい側面が隠れてるかもと思うとロマンありますよね。